【 台北駐日經濟文化代表處札幌分處 】
2024年11月第1週TOPICS
【カナダ下院「台湾の国際機関参加を支持」 全会一致で議案可決-政治-】
(トロント中央社)カナダ下院は現地時間6日、台湾が国際機関に有意義に参加することを支持する議案を全会一致で可決した。1971年の国連総会で採択された国連における中国の代表権を巡る「アルバニア決議」は、中華人民共和国の台湾に対する主権について定めていないと明記された。
7月に訪台して国際議員連盟「対中政策に関する列国議会連盟」(IPAC)の年次総会にも参加した、野党・ケベック連合の議員が提出した。
決議では、カナダが台湾との経済、文化、人的交流を非公式ではあるものの、発展させながら続けており、これはカナダの外交政策に合致しているとされた。世界保健機関(WHO)や国際民間航空機関(ICAO)などの国際機関に台湾が有意義に参加することを支持するため、志を同じくするパートナーと協力を継続するとの内容も盛り込まれた。:2024年11月7日
【台湾プロ年間表彰 日本ハムなど注目の古林睿煬がMVP 元オリ・モヤも複数タイトル芸能スポーツ-】
(台北中央社)台湾プロ野球(CPBL)は4日、台北市内のホテルで年間表彰式を開いた。年間MVPには、北海道日本ハムファイターズなど複数の日本球団が注目を寄せる古林睿煬投手(統一ライオンズ)が選ばれた。中日ドラゴンズやオリックスバファローズでプレーしたスティーブン・モヤ外野手(台鋼ホークス)は打点王とホームラン王、さらに指名打者としてベストナインに輝いた。
台湾出身の投手が年間MVPに選ばれるのは18年ぶり。CPBLによれば古林は10月30日に所属球団の承認を条件とした海外移籍権の行使を宣言した。
岡山県共生高校出身の陳傑憲(統一ライオンズ)は、外野手としてベストナインとゴールデングラブ賞をダブル受賞した。陳のベストナインは5年連続7回目(2017、18年は遊撃手として)、ゴールデングラブ賞は3年連続3回目。
台湾シリーズで優勝した中信ブラザーズを率いる平野恵一監督には最優秀監督賞が贈られた。新人王は台鋼ホークスの曽子祐内野手が、最成長選手賞は楽天モンキーズの陳柏豪投手がそれぞれ獲得した。:2024年11月5日
【台湾・花蓮の有機米、銀座の百貨店で販売へ 農協と日本企業が協力取り決め–経済-】
(花蓮中央社)東部・花蓮県の富里郷農会(農協)は4日、同郷産有機米「富麗米」の日本での販売協力に関する意向書を、日本の米販売業者2社と取り交わした。12月にも東京・銀座の百貨店などで販売が始まる。
締結式が同郷内の農会施設で開かれた。出席した農業部(農業省)花蓮区農業改良場の楊大吉場長はあいさつで、同郷は1994年に有機栽培を推進し始めたと紹介。環境条件に恵まれており、2002年には日本への輸出が始まったと述べた。同部高雄区農業改良場の戴順発場長は、日本への輸出は残留農薬の検査などが厳しいが有機米は基準をクリアしやすいとし、銀座の百貨店に並ぶことができるのは大きな進展だと語った。
締結式に出席した米福(山梨県笛吹市)の五味礼治社長は富里郷について、空気が良く水もきれいで「日本で一番おいしいお米が取れる新潟の魚沼地区に似ているように感じた」とコメント。事前に米を試食した際には「非常においしくてびっくりした」といい、日本のお米と遜色ないとたたえた。
銀座三越に直営店を構える山田屋本店(東京都調布市)6代目の秋沢毬衣さんは、富麗米は「粒がしっかりしていて、かめばかむほど甘みがじわっと広がってくる」と評価。村全体で有機米に取り組んでいることをPRしたいと話した。
富里郷農会の張素華総幹事は同郷産の米について、台湾での需要を優先させた上で日本にも輸出していくと説明。これを機に世界各地に販路を広げ、有機米の栽培面積拡大や農民の収益増につなげたいと期待を寄せた。:2024年11月5日
【日本時代にルーツの台湾・古坑コーヒー 今週末にPRイベント おいしさアピール-観光-】
(台北中央社)日本統治時代にルーツを持ち、中部・雲林県古坑郷で生産される古坑コーヒーのPRイベントが9、10両日、同郷の華山小学校で開催される。7日には台北駅で記者会見が開かれ、林慧如郷長は、世界的なコンテストで優秀な成績を複数回獲得しているとして品質の高さを強調した。
イベントは郷公所(役場)や華山休閒農業区発展協会の共催。コーヒーの紹介の他、コーヒー豆の焙煎体験などが行われる。林郷長は、古坑は恵まれた地理と気候条件により日本統治時代にコーヒー栽培の拠点に選ばれたと説明。台湾のご当地高品質コーヒーの中で最良の選択肢だと語った。
記者会見に出席した台湾鉄路(台鉄)の杜微(とび)董事長(会長)は、人気の高い台鉄弁当の販売にレベルの高い飲み物の販売を組み合わせるべきだと語り、将来的な古坑コーヒーの取り扱いに期待を寄せた。
また台鉄が毎年実施している鉄道弁当フェスティバル(鉄路便当節)に郷公所の参加を呼びかけ、より多くの人に古坑コーヒーを知ってもらいたいとした。
この日台北駅にある台鉄弁当の販売店では弁当の購入者1500人にドリップコーヒーがプレゼントされた。:2024年11月8日
【日本時代の台湾糖業発展に尽力 日本人実業家の書 関係者が台糖に寄贈–社会-】
(屏東中央社)日本統治時代の台湾製糖で社長を務めた日本人実業家、山本悌二郎が揮毫(きごう)した書が5日、関係者らによって同社の後身会社である台湾糖業の屏東区処(南部・屏東県)に寄贈された。書には「居利思義」と書かれ、山本のひ孫の夫、中華民国国際工商経営研究社(IMC)全国連合会の篠原徹日本親善大使はこの日開かれた寄贈式典で「今の用語でいえばSDGsに相当する。120年くらい前、日本ではビジネスも道徳を持ってやらなければいけないという教えがあった」と説明した。
山本は新潟県佐渡出身。南部・高雄で台湾製糖橋頭工場の建設に携わった他、高雄港の築港を推進するなどした。
篠原氏によれば、書は大正時代に書かれた。屏東の人々に見てもらいたいとの思いから、張森烈・元IMC理事長の全面的な協力を得て台糖への寄贈が決まったという。
台糖屏東区処の呉耀煌処長は、山本は台糖社長時代に地下ダムの二峰圳建設に携わった他、多くの最新の技術を導入し、屏東に対する貢献が大きいと説明。書は文物館で展示するとし、当時の出来事を伝える解説文を作成して、県民に紹介したいと語った。:2024年11月6日