中華民国（台湾）とツバルの国交45周年、外交部が祝賀会開催

　中華民国外交部（日本の外務省に相当）の林佳龍部長（外相）は12日午後、台湾北部・台北市の台北賓館（迎賓館）において、「中華民国（台湾）とツバルの国交樹立45周年祝賀パーティー」を執り行った。ツバルのイアコバ・タエイア・イタレリ（H.E. Sir Iakoba Taeia Italeli）国会議長夫妻が率いる訪問団8名が招きに応じて出席した。

　林部長はあいさつで、「中華民国政府を代表して、イタレリ議長の台湾訪問を歓迎する。ツバルは中華民国（台湾）にとって、太平洋地域において最も歴史の長い国交樹立国だ。両国は1979年に国交を結んでから今日まで、農業・漁業、医療・公衆衛生、クリーンエネルギー、気候変動、情報通信技術などの分野で実りある協力成果を上げてきた。台湾は最近、ツバルの気候変動への適応力を向上させるため、理念を同じくする国々と共に、ツバルにおいて『ツバル海岸適応プロジェクト（Tuvalu Coastal Adaptation Project, TCAP）』を推進している。また、米国、日本、オーストラリア、ニュージーランドと共同で進める、『太平洋中部海底ケーブル敷設計画（Central Pacific Cable Project, CPC）』では、ツバルで初めての海底ケーブル敷設を支援している。ツバルにおいて、安全で持続可能、レジリエンスのあるネットワーク通信システムを確立し、ツバルの経済や社会発展を促進したい考えだ」と述べた。

　一方、イタレリ議長は、台湾がツバル独立後、最初に国交を樹立した国の一つで、農業、医療、インフラ、持続可能なエネルギー、気候変動の分野で長年協力し、成果を上げてきたと述べた。そして、ツバルの人々の生活の発展に対する台湾の顕著な貢献が、ツバル国民からも高く評価され、ツバルは台湾との兄弟のように深い友好関係を大切にし、今後も台湾の国際機関への参加を強く支持していくことを強調した。両国は国交樹立45周年を機に、今後も台湾とツバルの人々に利益をもたらし、両国の繁栄と発展を促進していくとしている。

　台湾では間もなく中秋節（旧暦8月15日、今年は9月17日がその日に当たる）を迎えるこの時期に台湾を訪れたイタレリ議長夫妻はまた、蛋黄酥（あんこと塩漬け卵をパイ生地で包んだ中秋節に欠かせない伝統の焼き菓子）作りも体験し、台湾の伝統文化と中秋節の雰囲気を味わった。夫妻はまた台湾南部・台南市も訪れ、台湾最古の城壁、安平古堡や台湾首廟天壇などの古蹟を参観し、台湾の豊かな歴史と文化の発展に深い感銘を受けた。

　イタレリ議長夫妻一行は、台湾訪問のスケジュールを滞りなく終え、14日夜に帰国の途についた。外交部アジア太平洋司の許書智副司長が中華民国政府を代表して見送った。

　ツバルは、台湾にとって太平洋における重要な国交樹立国。イタレリ議長が議長就任後初めてとなる今回の台湾訪問は、両議会間の交流と双方の共有する民主的価値観を深めていく上で特別な意義を持つ。今後も両国は既存の協力関係に基づき、市民の社会福祉を増進し、共同でインド太平洋地域の繁栄と発展を促進していく。

Taiwan Today：２０２４年９月１６日

写真提供：中華民国外交部ニュースサイトより
　間もなく中秋節を迎えるこの時期に台湾を訪れたイタレリ議長（写真中央）は、中秋節には欠かせない伝統菓子の蛋黄酥作りを体験した。