国連参与に向けた政府の取り組みに国際社会が過去上回る支持、外交部が感謝
外交部(日本の外務省に相当)が27日、国連体系への参与を目指す今年の取り組みの成果をまとめ、台湾を支持する国々に感謝した。以下、外交部が同日発表したプレスリリースの内容要約。
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引き続き国連体系への参与を目指す我が国の取り組みが、今年は国際社会から過去を上回る支持を獲得している。国交樹立国、理念の近い国々、各国の人々が多元的な方法で台湾の訴えを揺らぐことなく支持していることに対し、外交部は心からの謝意を表明する。
グアテマラ、パラグアイ、パラオ、エスワティニ王国、マーシャル諸島、ナウル、セントルシア、ツバル、ハイチ、セントビンセント及びグレナディーン諸島、セントクリストファー・ネービス、ベリーズ(発言順)の首脳はみな国連総会の一般討論演説及びSDGsサミットで直接もしく間接的な方式で台湾のため正義の発言を行った。またチェコのペトル・パベル大統領は一般討論演説という公の場で台湾海峡の情勢に懸念を示し、中国が地域の緊張をエスカレートさせていると非難した。米国のブリンケン国務長官は国連総会開催期間中、中国の韓正国家副主席と会談した際、台湾海峡の平和と安定を維持することの重要性を改めて強調した。日本の上川陽子外務大臣はG7(先進7カ国)の外務大臣及び欧州連合(EU)の上級代表に代って声明を発表(G7外相会合議長としての声明)、台湾海峡の平和と安定は国際社会の安全保障と繁栄に不可欠であるとの立場を重ねて表明すると共に、国際組織に対する台湾の有意義な参与を支持した。オランダのハンケ・ブラウンス・スロット(Hanke Bruins Slot)外務大臣は議会での質疑の際、台湾の国際参与への支持を表明した。
一方、各国の立法府では、米国、カナダ、オランダ、スロバキア、ハンガリー、アイルランド、スペイン、韓国、メキシコ、ブラジルなどで国会議員が台湾に友好的な法案の可決、声明、行政府への質疑、国連事務総長への書簡、ソーシャルメディアでの投稿など多元的な方法で台湾のため声を上げた。「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」はプラハでの年次総会で共同声明を採択、台湾海峡の平和と安定は各方の利益に合致すると強調すると共に、国際組織とメカニズムに対する我が国の有意義な参与を支持した。
また、過去に台湾奨学金(外国人学生を対象にした政府による奨学金)を得て台湾で学んだ各国の人々も初めて台湾を積極的に支持。今年はスペイン、エストニア、カナダ、アルゼンチン、ブラジル、チリ、グアテマラ、パラグアイ、ペルー、ウルグアイ、ベトナムなどの台湾留学経験者が国連事務総長宛ての書簡や投書などの方式で我が国の訴えを支持した。
一方、欧州各国の国連総会第2758号決議に対する正しい認識を確保するため、我が国の駐スロバキア台北代表処は同国のシンクタンク「GLOBSEC」と協力して関連のセミナーを開催。このほか、イギリス、ポーランド、ギリシャ、デンマーク、イタリアなどの学者はそれぞれ文章を発表し、国連大会第2758号決議に対する中国の誤った解釈に反論したほか、我が国の国連参与への支持を表明した。
国連総会のサイドイベントでは、蔡英文総統が米ニューヨークの非営利団体コンコルディアの招きに応じて「コンコルディアサミット」に再びビデオメッセージを寄せ、国連コミュニティに対して直接、台湾の安全保障ならびに国連参与の国際社会に対する重要性を説明した。また、衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)の薛瑞元部長(=大臣)と数位発展部(デジタル発展省)のオードリー・タン部長(同)はニューヨークを訪れて同サミットに参加、我が国の全民健康保険(台湾の国民皆保険制度)とE-デモクラシーの成功経験を共有した。このほか、我が国の蕭美琴駐米代表(大使)は台湾海峡の平和と安全保障及び国連参与の取り組みについて米国の元国務次官補(東アジア・太平洋担当)で現在はアジア・ソサエティ政策研究所の副所長を務めるダニエル・ラッセル氏と対談した。さらに我が国は国連総会が開かれる中、米国、日本、オーストラリアと共にニューヨークで「GCTF国際セミナー」を開催し、我が国のSDGs(持続可能な開発目標)に関する取り組みと各国に対する支援の具体的な成果を共有した。
国連体系への参与は台湾の2,300万人の基本的な権利であり共通の願いである。我が国政府はこれに向けて引き続き取り組んでいく。外交部は、国連が引き続き中国の圧力に屈して国連総会第2758号決議に対する誤った解釈を行わないこと、そして国連が台湾海峡及び地域の平和と安定、安全保障を促す上で積極的な役割を果たし、国連の目的である「誰一人取り残さない」、「国際平和と安全の維持」を1日も早く実現することを重ねて呼びかけるものである。
Taiwan Today:2023年9月28日
写真提供:外交部
外交部が27日、国連体系への参与を目指す今年の取り組みの成果をまとめ、台湾を支持する国々に感謝した。過去を上回る支持が得られたという。